匿名様
先生とのお付き合いは最初に施術を受けて以来、もう4年以上になるだろうか。山岸先生との切っ掛けはこうだ。ある時、急に右腰付近に痛みを覚え右足を引きずるようになったので、今迄こうした事はなかったのにと愕然としながら、病院の門を叩いたのだった。整形外科にての診察結果は「筋膜性腰痛」、直ぐに、リハビリを指示され、そこで山岸先生と出会ったのだった。
何しろリハビリは初体験でもあり、どんな先生だろうと緊張しながら待っていると、やや細身の若い先生が笑顔で出て来られ「山岸です、宜敷お願いします」の柔らかいお声に先ず安堵、そして、直ぐに、「ちょっと歩いて見て下さい」のご指示に「エエー? ハイッ!」、何度か行ったり来たりした後は、問診とベッドで横向きになったり足を上げたり、そして、最後に又、「歩いて見て下さい」の約40 分間だった。こうした施術を8 週(週1 回)位行っただろうか、みるみる痛みも和らぎ、最後には何とジョギングOK にまでなったのである。今でも、最終回のことを良く覚えている。
恒例の「ハイ、歩いて下さい」を何度か繰り返した後に、完璧に調整された私に最適のインソールを渡して下さったのだ。以来、今でもそのインソールを大切に使っており、歩けば快適この上もなく、何にも優る宝物だ。75 オになった今でも元気に日々歩けるのは(毎日2 、3 時間の山道散策)、山岸先生との出会いのお蔭であるし、それだけに、理学療法士というお仕事の重要さをつくづく実感する。
勿論、理学療法士になるには種々の専門的な技を習得しなければならないだろうし、又、日々専門分野の研鑽も重要だろう。しかし乍ら、その技は『個性ある人間』を通じてしか行使できないのであり、それだからこそ、先生と患者との『相性』がとても重要なのではないかと思えてならない。現状では、患者が先生(医者)を選ぶ事は難しいだけに、相性が良いかどうかは患者が先生への悩みの訴えや施術の際の「痛い・痛くない・少し楽だ」といった感情を素直に表したり、施術中のちょっとした会話を通じて、患者側が判断するのが大事ではないかと思う。(先生には悪いが、笑)
そして、もし相性が良くないと思ったなら、思い切って医院を換える勇気も必用かも知れない。
だが、その点、私はとても幸運だった。何故なら、山岸先生が、大変優しく患者の思いをきちんと受け止めて下さり(だから患者も率直に何でも言える)、
患者に寄り添い、諦めること無く常に暖かくも優しき言の葉を掛けて下さり、一緒に痛みと闘い続けて下さる方だったからである。私には、山岸先生は理学療法士に加えるに、精神科のお医者さんでもあられ、対話を重ねる内に自然と心が通じ合い、嬉しさ迄も感じられたが故に、早く痛みから開放されたのだと思うし、こうした絆あらばこそ、今でも親しくお付き合いが叶っているのだと思う。逆説的ではあるが、『筋膜性腰痛』のお薩で、私は掛け替え無き友垣を得る事が出来た。
一国一城の主となられる山岸先生の今後ご活躍(患者の身を救い心も救って心身を豊かにする施術)を切に祈って止まない。